５４年７ヶ月の新湊市の歴史に幕。
新湊市としての最後の議会に！
新湊市議会議員 東保 力
Ⅰ あらまし
９月定例会は９月１日招集され２０日までの会期２０日間と定め、議案第５０号平成１７年度新湊市一般会計補正予算（第４号）等議案１６件、報告２件専決処分の承認（「新湊市下水道事業特別会計補正予算」、「新湊市一般会計補正予算・衆議院選挙費用等」）、認定２件（「平成１６年度新湊市歳入歳出決算認定」、「平成１６年度新湊市病院事業会計決算認定」）、同意３件（人権擁護委員 肥田啓章氏再任、米田恵子氏新任、薮田 斉氏新任の３氏）、議員提出議案２件（「自治体病院の医師確保対策を求める意見書」、「道路特定財源の確保に関する意見書」）、議員派遣（富山県日中友好議員連盟主催中国視察・石村正男議員、菊民夫議員参加）が提案され、いずれも原案通り議決いたしました。
Ⅱ 議会の焦点
１．新湊市は、昭和２６年３月１５日に高岡市から分離独立し県内第三の市、全国２５０番目の市として誕生しました。新湊市史においてその当時の先人達の熱い思いが伝わってきます。「５万都市、しんみなと」と誇らしげな新湊音頭もありました。しかし、昭和３１年から７年間財政再建団体として困難な時期もあり、その苦難を乗り越え、富山新港を開港する等幾多の変遷を経ながら先人の努力のお陰で今日の新湊市の繁栄が築き上げられて参りました。
１１月１日から射水市が誕生し新しいまちづくりが始まります。新湊市市制施行以来５４年７ヶ月の新湊市としての歴史に幕が降ろされます。定例会としても新湊市議会としても最後の議会となりました。この議場で幾多の議論が戦わされ、先人の決断と実行により今日があることに先人に感謝と敬意を表し、感慨無量の思いでありました。このことは、市長の提案理由説明の所信において、また議員の代表質問、一般質問においても触れられていました。新しい射水市が市民９万４千人の夢と希望を背負い、新しい政策と計画、きめ細やかな施策で前途洋々たる船出を祈念したい。
２．南部中学校校舎改築事業に伴う用地取得費に１億２６，０００千円の債務負担行為が提案され校舎改築事業が大きく前進した。住宅密集地帯の防災対策について。また、高潮対策の現在までの実施状況と先の１４号台風での対策効果の検証について。効果があり、いづれにしても防災対策に万全を期し、安全で安心して住めるまちづくりを進めるとの由。指定管理者制度の現在までの取り組みと民間委託について。介護保険制度の改正内容と施設介護と在宅介護の費用変更による受益者の負担と影響について。また介護予防事業の継続について。新湊消防庁舎と防災センターを兼ねた建設について。新湊市民病院の医療の質と経営、運営の質的向上について、国土交通省の北信越港湾ピジョンと富山新港の将来像について。
等々市政全般にわたり活発な議論を展開しました。
Ⅲ 可決された主な議案
議案第５０号 平成１７年度新湊市一般会計補正予算（第４号）
歳入、歳出それぞれ２億４，８７３千円増額補正し、各予算総額１５０億７８，３１１千円にするもの。
歳入の補正額 主な内訳 単位：千円
市税 120,000（固人市民税32,000、法人市民税88,000）
地方交付税△230,381（普通交付税△277,242、特別交付税46,861）
国庫支出金 15,395（まちづくり交付金10,400、保育園運営負担金4,995）
県支出金 9,586（保育園運営費負担金2,497、営農組合補助事業6,150等）
繰入金 66,841（財政調整基金繰入金36,841、長寿社会福祉事業基金繰入金30,000）
繰越金 191,633（前年度繰越金）
市債 △4,300 (減税補てん債1,500、臨時財政対策債△5,800)等
歳出の補正額 主な内訳
一般管理費 45,346（市町村合併推進事業費関連・議会棟備品修繕2,500等）
財産管理費 14,672（新湊市土地開発公社運営補助金12,000等）
老人福祉費 8,401（富山型デイサービス施設支援事業補助金4,000等）
保育園費 7,800（保育園管理運営事業費7,800等）
農業振興費 8,750（集落営農組合設立補助金9,600等）
道路新設改良費 8,980（まちづくり交付金事業費14,900等）
除雪対策費 47,756（除雪対策事業費17,756、雪寒地域道路事業費30,000）
体育施設費 5,100（海竜スポーツランド維持管理事業費4,600）等
特別会計の補正予算額は２億９８，３４１千円で特別会計総額１４２億８６，６３８千円。
一般会計と特別会計の合計総額は２９３億６４，９４９千円となります。
議案第５６～６２号は、１市３町１村で構成していた「射水地区広域圏合併協議会の廃止」、「射水地区広域圏事務組合の解散と解散に伴う財産処分」、「射水上水道企業団の解散と解散に伴う財産処分」や新湊市、大島町、大門町で構成していた「北野用水組合の解散と解散に伴う財産処分」についてでありました。