平成18年6月射水市定例議会報告

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T あらまし       

6月定例会は6月8日招集され21日までの会期14日間と定め、議案第76号平成18年度射水市一般会計補正予算(第1号)等会計、条例等の議案25件報告7件(先決処分の承認を求める件が4件、繰越明許費繰越計算書の件が3件)、議員提出議案1件(「拉致被害者救出について日韓連携の強化を求める意見書」)が提案され、また継続審議中であった認定11件(「平成17年度各市町村(新湊市、小杉町、大門町、大島町、下村)一般会計及び特別会計歳入歳出決算認定」、「平成17年度射水地区広域圏事務組合一般会計及び特別会計歳入歳出決算認定」、「平成17年度射水消防組合一般会計歳入歳出決算認定」、「平成17年度大門町大島町中学校組合会計歳入歳出決算認定」、「平成17年度射水郡大島町・大門町・新湊市(北野用水)組合会計歳入歳出決算認定」、「平成17年度新湊市病院事業会計決算認定」、「平成17年度射水上水道企業団水道事業会計決算認定」)は、いずれも原案通り可決いたしました。

U 今議会の焦点

1 指定管理者制度については、公の施設の管理、運営を指定した管理者に委託しようとするもので、いわゆる民間委託をするものです。今回、『V 可決した主な議案』で紹介しているように12件の施設について指定管理者を指定し、議案として提出され議決しました。9月1日からその指定管理者によって運営されます。現在、派遣されている職員の処遇、予算対応等など、また、いかに市民サービスや催事の内容の維持、向上が図られるのかも議論し質しました。

2 PETセンターについては、ちょっとティタイム』で述べましたが県が推進する「がん対策」の一環です。当市の出資負担金である2千万円が補正予算で計上され代表質問、予算特別委員会でも質問されました。今回の補正予算では、唯一目立つ予算項目であり、県内市町村の出資についても足並みが揃っていないこともあり、また当市のがん対策について(当市のがん死亡率は全国、県内平均より高い)市長の考え方を質しました。市長は、PETはがん対策の有効な施設であり市民にがん検診を積極的に勧め、がん予防、がんの早期発見、がん治療対策について市をあげて取り組んでいく決意を述べ理解と協力を求められました。

3 市民病院の課題と医療制度改革に伴う対応については先の人口呼吸器取り外しの有無について、またその延命治療、終末期医療のあり方や尊厳死や安楽死について全国的なニュースとなり、国を動かす大きな問題となりました。この延命治療のあり方について、その後市民病院としてはどのような院内体制とガイドラインを設けられ、対処、対応をされようとしているのか。この問題後の外来患者数、入院患者数の動向はどうか。さらには、医療制度改革に伴う診療報酬の改定が市民病院にどのような影響をあたえているのか。射水市の中核医療機関として普段の経営改善が求められている。医療技術の高度化の対応、公的病院の経営革新等経営方針はいかに。

※ 去る4月には、病院内の医師、看護師、事務局職員を委員とした縦横的組織で、延命治療に対する射水市民病院終末期医療委員会(16名 委員長梅崎 実 放射線科部長)を設置した。また、昨年11月には、院内外の有識者(医師、弁護士他)9名による射水市民病院倫理委員会(委員長 麻野井英次病院長)が設置されています。外来患者数、入院患者数の動向については、4月、5月は対前年比横ばいで落ち着きを見ております。診療報酬の改定は、厳しい経営環境となりました。一層の経営改善が必要です。
議会としては、指摘するところは厳しく指摘し、しっかり支援していきたい。

4 射水市総合計画の策定準備について行財政改革について、新湊消防署の改築について、射水警察署の移転新築について、農地・水・環境保全向上対策と農業基盤整備、農業支援対策について、射水市の危機管理体制、防災対策や洪水ハザードマップの作成について、少子化対策の一環として妊産婦の医療費助成・分娩費助成について、学校給食(センター方式か自校方式か)と食育について、地産地消の取組みとブランド化について、住みよさランキングと射水市の対応について等々市政全般にわたり活発に議論を展開しました。

V 可決された主な議案

議案第76号 平成18年度射水市一般会計補正予算(第1号)
歳入、歳出を15,845千円減額し、歳入、歳出総額を340億87,796千円にしようとするものです。

議案第87号から第97号 指定管理者の指定について
 このことは、指定管理者制度の条例化に伴い本年9月1日から実施するもの。
 指定管理者は、運営方針を当局へ提案し、指定にあたっては厳格な調査、聞き取りにおいて決定し、議会に議案として提出したもの。

議案 NO. 施設名 所在地 指定管理者 代表者
87 新湊福祉会館 三日曽根9−15 (社)射水市社会福祉協議会 矢野道三
88 足洗老人福祉センター 足洗新町1−5 (社)射水市社会福祉協議会 矢野道三
89 道の駅新湊 鏡宮296 (株)道の駅新湊 奥野忠正
90 新湊交流会館本館 三日曽根9−18 (社)射水市社会福祉協議会 矢野道三
91 新湊勤労青少年ホーム 放生津町19−4 特定非営利法人水辺のまち新湊 荒木輝夫
92 新湊中央文化会館 三日曽根3−23 (社)射水市新湊中央文化会館 分家静男
93 小杉文化ホール 戸破1500 (財)射水市小杉芸術文化振興財団 土井由三
94 大島絵本館 鳥取50 (財)射水市絵本文化振興財団 吉田 力
95 新湊総合体育館武道館含む 久々湊457 特定非営利法人新湊カモンスポーツクラブ 金子堅太郎
95 10 新湊テニスコート 久々湊457 同   上 同  上
96 11 サンビレッジ新湊 有磯1−6−1 (財)射水市体育協会 分家静男
97 12 海竜スポーツランド 海竜29 同   上 分家静男

※当局試算では、この12施設の指定管理者を導入設置したことで19年度の予算歳出試算では64,403千円の減額が見込まれ、平成19〜21年度の3ヵ年合計で193,209千円の経費削減ができるとしている。
※ 施設と運営を民間委託するわけであり、経費、コスト面に限らず、住民サービス、施設運営、企画事業の内容等維持、向上が図れるかが課題である。
※ 今後、市所有の他の管理施設についても指定管理者制度導入が検討されています。また、今回の指定管理者の代表者が分家静男市長であることについては検討せざるを得ないであろう。